翻訳

翻訳者になるための準備

今回は、英語の翻訳者になるための準備についてまとめてみようと思います。

私が翻訳者になりたいと思ったのは10年ほど前でしたが、実際にどうすればいいのかは漠然としていました。周囲に同じような人もおらず、ネットや本で情報を集めて、できそうなものを片っ端からやってみるというような状態でした。

山登りに例えるなら、頂上が翻訳者になるというゴールだとします。そうすると、登山道の入り口をまず探そうとするわけですが、入り口はひとつだけではありません。どこから登っても構わないわけです。選択肢が多いのはメリットかもしれませんが、何も道筋が示されないのは、それはそれで困りました。

10年強で、とりあえず翻訳者になるという目標には到達できた今(翻訳者としてはここからがスタートですが・・・)、やっておいてよかったなということを選んでまとめておこうと思います。

翻訳者になるための準備

1.基礎的な英語力を身につける

基礎体力のようなものです。単語力、長文読解力、ライティング力などありますが、文法も整理しておくと後に苦労が少なくて済みます。文法をおろそかにしていると、細かいニュアンスを汲み取りそこなったり英訳をするときに困ることになります。

以下、基礎力をつけるための方法をまとめます。

まずは英語を生活に取り入れる

洋書を読む、英字新聞を読む、英語で日記を書いてみる、洋楽を聴く、海外ドラマを観るなど、生活のなかでしていることを英語版に切り替えてみるのが1番取り組みやすいです。

自分の好きなものの世界を少し広げてあげる感覚です。好きなことは継続しやすいですし、継続できれば必ず上達します。

TOEICや英検などを利用する

TOEICや英検の勉強をすると、おのずと英語力も上がります。何より、「今年中に何点、あるいは何級をゲットする」と具体的な目標ができるので、モチベーションが高まります

TOEICの点数や英検の取得は翻訳者に必須のものではありませんが、社内翻訳者になる場合は条件として提示されることもありますし、持っていて損はありません。

TOEIC900点ないと翻訳者になれないとも聞きますが、私が翻訳者になったときは英検準1級、TOEIC860点でした。まずは800点台を目指してみると良いと思います。

英語学校を利用する

金銭面や時間が許すのであれば、英語学校に通うのも良いです。通学でなくとも、通信の教材やオンライン英会話など、多様なニーズに応えるサービスがたくさんあります。

コミュニティに属する一番のメリットは仲間を作れることです。英語学習は長い道のりです。途中で挫けそうになる時が必ず来ます。そんなとき、刺激し合える仲間の存在はありがたいものです

2.自分の行きたい分野を決める

どんな翻訳がしたい?

翻訳とひとくちに言っても、様々なジャンルがあります。文芸翻訳、IT翻訳、医薬翻訳、特許翻訳、映像翻訳、ゲーム翻訳・・・。何でも来いという万能な方は良いのですが、ジャンルによって文章形態や必要な背景知識もまるで違うため、どれかひとつに絞って勉強した方が効率は良いです。

また、ジャンルによって収入も差があるので、稼ぎたい方はその辺も考慮に入れると良いと思います。

最新の翻訳事情を知るには、「通訳翻訳ジャーナル」などの雑誌が便利です。

専門分野の勉強をする

やりたいジャンルが決まったら、その翻訳に特化した勉強をしておくといざ仕事となった時の苦労を減らせます。また、勉強しておいた方が会社の面接に通りやすくなります。

私は医薬翻訳を選んだので、通信制の医薬翻訳専門講座、トライアリストで勉強していました。大量の医学論文の文章に触れていたおかげで、仕事にも比較的スムーズに入ることができたのは大きかったです。

専門講座でなくとも、例えばDHCやフェローアカデミーなど、複数の分野を扱っている翻訳学校もあります。自分のニーズに合う学習方法を探すと良いと思います。

3.準備しすぎない

準備について話しておいて何だよと言われそうですが、完璧な準備というものはありません。必要最低限の準備というものはあります(例えば、翻訳者を志したばかりの頃の私はTOEIC410点でしたが、そのレベルで翻訳をしても迷惑がかかるだけですよね💦)が、翻訳のレベルには実際ゴールなんてありませんし、勉強しても勉強してもキリがありません。

まだ実力が足りない・・と躊躇してしまうかもしれませんが、実力は仕事をしていくうちについていくものでもあります。私は長い間躊躇してしまっていた方なので、もっと早い段階で思い切って飛び込んでみても良かったのじゃないかなと、今では思います。

おまけ:要経験の壁を越えるには

翻訳者の求人には「経験者求む」が多く、どこに行けば経験が手に入るのかと私は結構悩みました。

結局私が通ったルートは、「まずは英語を使う仕事をする」という道でした。「英語業務経験があれば可」という求人をちらほら見かけたためです。

そこで、派遣社員として外資系の製薬会社に勤め、英語でメールのやりとりをしたり報告書を作成したりする仕事をさせてもらいました。そこでたまたま翻訳の仕事が発生し、経験させてもらうことができたのです。

実際のところ、翻訳は業務の1割程度のささやかなものだったのですけどね・・💦。

私は少々回り道を行きましたが、クラウドソーシングで未経験可の翻訳案件に応募するという方法もあります。

最後に

私は国文学科出身、留学未経験、医学のバックグラウンドなしという1合目からのスタートだったので、とても時間がかかりました。

一歩一歩登っていく行程は楽しいものですが、山というよりは真っ暗な海を泳いでいるような感覚になることが多々ありました。このサイトが、翻訳者を目指している方の道を照らすほんの小さな灯りにでもなれたら、とても幸せです。

以上です。ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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